本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。全国建設研修センター(JCTC)・建設業振興基金・国土交通省・都道府県の経営事項審査の手引の公表資料をもとに記載しており、報酬の有無によって内容を変えることはありません。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
「1級土木と1級建築、どっちを先に取ればいいんだろう」。土木と建築の両方の工事がある会社にいると、一度は迷うテーマです。転職を考えている人も、どちらを持っているかで応募できる求人が変わるので気になるところでしょう。
この記事では、1級土木施工管理技士で、ゼネコンの施工管理を約10年経験した運営者が、試験機関と国土交通省の公表資料を一つずつ確かめながら、2つの資格の違いを整理します。合格率、試験日程、監理技術者になれる業種、経営事項審査(経審)の点数、そして新しい受検資格での「2つ目」の取り方まで、判断に必要な材料をまとめました。
この記事の要点
- 先に取るのは「いま担当している工事」と「5年後にいたい会社・業種」に合うほう。第二次検定は、その種目の実務経験がないと受けられません
- 監理技術者になれる業種は、1級土木が9業種、1級建築が17業種。重なるのは「とび・土工・コンクリート」「石」「鋼構造物」「塗装」「解体」の5つだけです
- 第二次検定の合格率は、令和7年度で1級土木38.9%、1級建築39.0%。数字の上では難しさに大きな差はありません
- 試験機関も試験日も別なので、第一次検定は同じ年に両方受けられます(第一次は19歳以上なら実務経験なしで受検可)
- 経審では技術職員1人につき2業種までしか点数に数えられません。両方持つと、会社は土木一式と建築一式の両方で1人を数えられます
どちらを受けるか決まったら、仕事と両立できる勉強のやり方を早めに固めておきましょう。
この記事の対象読者
この記事は、次のような人に向けて書いています。記載内容は2026年10月22日時点の公表資料にもとづきます。
- 1級土木と1級建築のどちらを先に受けるか迷っている、若手の現場監督・受検者
- 土木と建築の両方の工事がある会社で、「両方取ってほしい」と言われている人
- 転職を考えていて、どちらの資格が自分のキャリアに効くかを知りたい人
土木施工管理技士そのものの取り方(2級からの流れや受検資格の全体像)は、土木施工管理技士の取り方で詳しくまとめています。この記事は「どっちを取るか」の判断に絞って進めます。
結論:先に取るのは「いまの工事」に合うほう
最初に結論です。1級土木と1級建築のどちらを先に取るかは、いま担当している工事の種類と、5年後にいたい会社・業種の2つで決めるのがいちばん失敗しにくい選び方です。
理由はシンプルで、第二次検定(以前の「実地試験」にあたる試験)は、その種目に対応する工事の実務経験がないと受けられないからです。いま道路や河川、造成の現場にいる人が1級建築の第二次検定を受けようとしても、土木一式工事の経験は建築の実務経験として認められません。逆に、ビルやマンションの現場にいる人の経験は、原則として土木の実務経験になりません。
つまり、「どっちが得か」を考える前に、「どっちなら最短で受検資格がそろうか」を確認するのが先です。そのうえで、5年後に土木の会社にいたいのか、建築の会社にいたいのか、両方を扱う会社にいたいのかで、2つ目を取るかどうかを考えます。
「難しいほうを避ける」は判断材料になりにくい
よく「建築のほうが難しい」「土木のほうが受かりやすい」といった話を耳にします。しかし、後で紹介するとおり、直近の第二次検定の合格率は1級土木が38.9%、1級建築が39.0%で、ほぼ同じです。合格率の差を理由に種目を選ぶより、自分の経験が生きる種目を選んだほうが、経験記述などの対策もしやすくなります。
「両方取る」は、2つ目を取る理由があるときに
両方持っていれば、担当できる業種は広がります。ただし、2つ目の第二次検定にも、その種目の実務経験が必要です。土木一筋の人が建築を取るには、建築の現場を経験する期間が要ります。2つ目は「会社に必要とされている」「転職先で求められる」など、はっきりした理由ができてから考えても遅くありません。
1級土木と1級建築で「なれる業種」はこう違う
資格の価値を決めるいちばん大きな要素は、建設業法で「どの業種の技術者になれるか」です。建設業の許可は29の業種に分かれていて、工事を請け負うには、業種ごとに要件を満たす技術者(現場の主任技術者・監理技術者、営業所の技術者)が必要です。
監理技術者とは、元請が一定額以上を下請に出す大きな工事で、現場に置かなければならない技術者のことです。1級施工管理技士は、対応する業種で監理技術者になれます。国土交通省の「建設業法における配置技術者となり得る国家資格等一覧」(2025年12月18日施行版)で、2つの資格を比べると次のとおりです。
| 区分 | 1級土木施工管理技士 | 1級建築施工管理技士 |
|---|---|---|
| 監理技術者になれる業種 | 土木一式、とび・土工・コンクリート、石、鋼構造物、舗装、しゅんせつ、塗装、水道施設、解体(9業種) | 建築一式、大工、左官、とび・土工・コンクリート、石、屋根、タイル・れんが・ブロック、鋼構造物、鉄筋、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、熱絶縁、建具、解体(17業種) |
| 合格後に当該業種の実務経験3年で主任技術者等になれる業種 | 左官、屋根、タイル・れんが・ブロック、鉄筋、防水、熱絶縁、さく井、清掃施設 | 機械器具設置、水道施設、消防施設、清掃施設 |
| 両方に共通する監理技術者の業種 | とび・土工・コンクリート、石、鋼構造物、塗装、解体 | 同左(5業種) |
※解体工事業は、平成27年度までの合格者は別に解体工事の実務経験1年以上または登録解体工事講習の受講が必要です(同一覧の注1)。
「一式」は片方でしか持てない
この表でいちばん大事なのは、土木一式工事は1級土木でしか、建築一式工事は1級建築でしか監理技術者になれないという点です。土木一式と建築一式は、どちらも「指定建設業」(特定建設業の許可に1級の国家資格者などが必要な7業種)に入っています。元請として大きな工事を取る会社にとって、この2つの一式工事の技術者はとくに重要です。
道路・河川・橋梁・造成などを元請で受ける会社なら1級土木、ビル・マンション・工場などの建物を元請で受ける会社なら1級建築が、それぞれ会社の「看板」になる資格です。
業種の数だけで比べないほうがいい
1級建築のほうが業種の数は多く見えます。ただ、自分が担当する工事が土木一式や舗装、しゅんせつ、水道施設なら、1級建築を持っていても監理技術者にはなれません。数の多さより、自分の会社が受けている業種と重なっているかで見てください。会社の建設業許可の業種は、許可通知書や会社案内、国土交通省の建設業者検索で確認できます。
合格率と試験日程を比べる(令和7・8年度)
次に、試験そのものを比べます。1級土木は一般財団法人全国建設研修センター(JCTC)、1級建築は一般財団法人建設業振興基金が、国土交通大臣の指定試験機関として実施しています。数字はそれぞれの公表資料から取りました。
| 検定(年度) | 1級土木 | 1級建築 |
|---|---|---|
| 第一次検定(令和7年度) | 受検47,715人/合格20,547人/43.1% | 受検41,812人/合格20,294人/48.5% |
| 第一次検定(令和8年度) | 受検50,012人/合格24,927人/49.8% | 受検42,826人/合格19,993人/46.7% |
| 第二次検定(令和7年度) | 受検24,667人/合格9,603人/38.9% | 受検18,160人/合格7,091人/39.0% |
| 第二次検定(令和8年度) | 未公表(令和9年1月8日発表予定) | 未公表(令和9年1月8日発表予定) |
※1級建築の令和7年度第二次検定は、令和8年1月25日実施の臨時試験の結果を含む数字です(建設業振興基金「試験地別実施状況」の注記による)。1級土木の令和7年度第一次検定はJCTCの令和8年度発表資料に載っている前年度の人数から、1級建築の令和8年度第一次検定は公表された人数から、合格率を算出しています(小数第2位を四捨五入)。
数字から読み取れること
第一次検定は、年度によって土木が高かったり建築が高かったりと入れ替わっています。第二次検定は、令和7年度でほぼ同じ合格率でした。ちなみに1級土木の第二次検定は、令和5年度が33.2%、令和6年度が41.2%と年によって上下しています(JCTCの令和7年度発表資料より)。1年分の合格率の差で「こっちが簡単」と決めるのは危ない、というのが正直なところです。
受検者数は1級土木のほうが多く、令和8年度の第一次検定は5万人を超えました。JCTCの発表では、令和8年度の1級土木第一次検定の女性合格者は3,494人で、過去最高でした。
合格基準の違い
第一次検定の合格基準は、どちらも「全体で60%以上」に加えて「施工管理法(応用能力)の問題でも60%以上」です。具体的には、1級土木は全70問のうち42問以上、かつ応用能力15問のうち9問以上。1級建築は100点換算で60点以上、かつ応用能力10問のうち6問以上です。第二次検定は、どちらも得点60%以上が合格基準とされています。
なお、1級建築の第一次検定は「建築学等」の科目で、建築学のほかに土木工学、電気工学、電気通信工学、機械工学の一般的な知識も問われます(建設業振興基金の受検の手引)。1級土木の第一次検定の勉強法は、1級土木 第一次検定の勉強法で詳しく解説しています。
試験日程は別々。第一次は同じ年に両方受けられる
令和8年度の日程を並べると次のとおりです。試験機関が違うので、申込期間も試験日もずれています。
| 項目(令和8年度) | 1級土木(JCTC) | 1級建築(建設業振興基金) |
|---|---|---|
| 申込期間 | 3月23日〜4月6日(新規・インターネット) | 2月13日〜2月27日(第一次のみは4月7日まで) |
| 第一次検定 | 7月5日(日)/合格発表8月13日 | 7月19日(日)/合格発表8月25日 |
| 第二次検定 | 10月4日(日)/合格発表 令和9年1月8日 | 10月18日(日)/合格発表 令和9年1月8日 |
試験日が重ならないので、同じ年に両方の第一次検定を受けることは日程上できます。ただし、1級建築の「第一次・第二次検定」と「第二次検定のみ」の申込は2月27日締切で、1級土木の締切(4月6日)より1か月以上早く終わります。1級建築の「第一次検定のみ」はインターネット申込で4月7日まで受け付けていましたが、第二次検定まで同じ年に受けたい人は2月の締切に注意してください。次年度の日程は、各試験機関の発表を必ず確認してください。
どちらの資格も、第一次検定に合格すると「1級施工管理技士補」になれます。技士補の役割は1級技士補とはで整理しています。
経審の点数で見る「両方持つ」意味
会社が「両方取ってほしい」と言う理由のひとつが、経営事項審査(経審)です。経審とは、公共工事を元請で受けたい会社が受ける審査で、その点数が入札の格付けなどに使われます。技術職員の数と資格は、点数の大きな要素です。
| 技術職員の区分 | 1業種あたりの点数 |
|---|---|
| 1級技術者で、監理技術者資格者証を持ち監理技術者講習を受講している人 | 6点 |
| 上記以外の1級技術者 | 5点 |
| 監理技術者補佐 | 4点 |
| 基幹技能者・レベル4技能者 | 3点 |
| 2級技術者・レベル3技能者 | 2点 |
| その他 | 1点 |
※青森県「経営事項審査申請の手引き」(令和8年4月)より。審査の基準は国の告示で全国共通です。
1人で数えられるのは2業種まで
ポイントは、技術職員1人を点数に数えられるのは2業種までというルールです。1つの資格から2業種を選んでも、2つの資格から1業種ずつ選んでもかまいません。
たとえば1級土木だけを持つ人は、土木一式と舗装、のように土木系の業種から2つを選びます。1級土木と1級建築の両方を持つ人なら、土木一式と建築一式の両方で数えられます。土木と建築の両方を元請で受ける会社にとって、両方持つ社員は経審の上でも「一人二役」になれるわけです。
なお、この2業種の制限は経審の点数の話です。現場に置く主任技術者・監理技術者については、複数の資格を持っていれば、それぞれの業種で技術者になれます(同手引の注記)。経審の運用は審査行政庁によって細かな違いがあるので、会社の手続きは担当の行政書士や審査窓口に確認してください。
2つ目の資格はどう取る?新受検資格のルール
令和6年度から、施工管理技術検定の受検資格が変わりました。この新しい受検資格で「2つ目の1級」を取るときの流れを、試験機関の受検の手引で確認しました。
第一次検定は「19歳以上」だけでOK
第一次検定の受検資格は、どちらも年齢だけです。令和8年度は、年度中に19歳以上になる人(平成20年4月1日以前生まれ)が受けられます。実務経験は問われません。1級土木を持っている人が1級建築の第一次検定を受けるのも、その逆も、年齢さえ満たせば自由です。
第二次検定は「その種目の実務経験」が必要
難しいのは第二次検定です。1級土木も1級建築も、第一次検定に合格した後、主に次のいずれかの実務経験を積むと第二次検定を受けられます(2級の第二次検定合格者などには別の区分もあります)。
- 第一次検定合格後、実務経験5年以上
- 第一次検定合格後、特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
- 第一次検定合格後、監理技術者補佐としての実務経験1年以上
特定実務経験とは、請負金額4,500万円(建築一式は7,000万円)以上の工事で、監理技術者・主任技術者の指導のもと、または自らが監理技術者・主任技術者として施工管理をした経験のことです。詳しくは施工管理技士の「特定実務経験」とはで解説しています。最短で何年かかるかは施工管理技士は何年で取れる?の早見表が便利です。
ここで大事なのは、この実務経験が受ける種目に対応した工事の経験でなければならないことです。2つの種目で認められる工事を比べると、次のようになります。
- 1級土木の実務経験:土木一式、とび・土工・コンクリート、石、鋼構造物、舗装、しゅんせつ、塗装、水道施設、解体の各工事で受注・発注された工事(JCTC 受検の手引)
- 1級建築の実務経験:建築一式、大工、左官、とび・土工・コンクリート、石、屋根、タイル・れんが・ブロック、鋼構造物、鉄筋、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、熱絶縁、建具、解体の17工事種別。土木一式工事は対象外と明記されています(建設業振興基金 受検の手引)
また、JCTCの手引では、ビル・マンションの躯体工事や内装・仕上工事は、原則として土木施工管理の実務経験とは認められない例として挙げられています。一方で、元請が建築一式工事でも、下請として「とび・土工・コンクリート工事」で受けたPC杭工事や山留杭工事などは、土木の実務経験として認められる例が示されています。
同じ経験を「使い回す」ときのルール
両方の手引には、「複数の検定種目に対応する建設工事の実務経験は、他の検定種目の実務経験として申請できる」と書かれています。過去に別の種目の受検で申請した経験でも、条件を満たせば申請できます。
ただし、同じ時期に土木の工事と建築の工事を並行して担当していた場合、その期間を両方に丸ごと数えることはできません。工期や従事割合で比率を出して振り分けます。たとえば12か月のうち土木2:建築1で従事していたなら、土木8か月・建築4か月、という数え方です。過去の申請と矛盾する内容を書くと虚偽申請として処分を受けるおそれがあるので、最初に受けたときの申請内容を控えておきましょう。
旧受検資格は令和10年度まで
第二次検定は、令和10年度までの経過措置として旧受検資格(学歴と実務経験年数による受検資格)でも申請できます。令和11年度以降は、原則として新受検資格だけになります(建設業振興基金は、令和6〜10年度に旧受検資格で第二次検定を受検した人は令和11年度以降も再受検できるとしています)。自分がどちらで受けるのが早いかは、各試験機関の手引で確認してください。
運営者の経験
運営者はゼネコンで約10年、土木の施工管理をしてきました。実務を3年積んだあと、4年目に1級土木施工管理技士に一発で合格しています(26歳のころ)。この記事の建築側の内容は、運営者の体験ではなく、試験機関と国土交通省の公表資料をもとに書いています。
第二次検定の経験記述は、自分の現場をどう書くかで差がつきます。添削を受けられる講座も選択肢に入れてみてください。
判断表:あなたはどっちから取る?
ここまでの内容を、判断表にまとめます。「いまの工事」と「5年後にいたい場所」の組み合わせで見てください。
| あなたの状況 | 先に取るなら | 2つ目の考え方 |
|---|---|---|
| 道路・河川・橋梁・造成・上下水道などの現場にいて、5年後も土木の会社にいたい | 1級土木 | 基本は不要。経審や会社の方針で求められたら検討 |
| ビル・マンション・工場など建物の現場にいて、5年後も建築の会社にいたい | 1級建築 | 基本は不要。外構・造成を多く担当するなら検討 |
| 土木と建築の両方を元請で受ける会社にいる | いま担当している工事に合うほう | 会社が「一式」の技術者を両方必要としているなら、計画的に配属を相談 |
| いまは土木の現場だが、5年後は建築の会社に移りたい | まず1級土木(受検資格がそろう) | 1級建築の第一次検定は先に受けておき、転職後に建築の実務を積む |
| 杭・山留め・基礎など、とび・土工・コンクリート工事が中心 | 会社の許可業種と元請の種類で判断 | 両資格とも監理技術者になれる業種なので、将来の行き先に合わせる |
| 近いうちに転職を考えている | いまの経験で受けられるほう | 応募先の求人で求められる資格を確認してから |
迷ったら「5年後の名刺」を想像する
5年後、どんな会社の名刺を持っていたいかを考えてみてください。道路会社や土木系のゼネコン、建設コンサルタント、発注者支援なら1級土木が軸になります。建築系のゼネコンや住宅・ビルの施工会社なら1級建築が軸です。両方を扱う総合建設会社なら、どちらから始めても、会社の中で2つ目への道が開けている可能性があります。
資格と年収の関係が気になる人は、施工管理の年収相場もあわせて読んでみてください。資格だけで年収が決まるわけではありませんが、どの会社・業種で働くかの判断材料になります。
転職するなら「資格の向き」を伝える
転職の場面では、「1級土木を持っています」だけでなく、「どの業種で、どんな規模の工事の監理技術者・主任技術者を務めたか」を伝えると評価されやすくなります。土木から建築、建築から土木へ移る場合は、すぐに監理技術者として働けない期間があることも、応募先と事前にすり合わせておくと安心です。
よくある質問
1級土木と1級建築、難しいのはどっちですか?
令和7年度の第二次検定の合格率は、1級土木38.9%、1級建築39.0%でほぼ同じでした。第一次検定も年度によって高低が入れ替わっています。合格率の差で選ぶより、自分の現場経験を経験記述などで生かせる種目を選ぶほうが、対策は立てやすくなります。
同じ年に両方受けられますか?
第一次検定は、試験日が別(令和8年度は1級土木が7月5日、1級建築が7月19日)なので、日程上は両方受けられます。第二次検定も試験日は別ですが、それぞれの種目の実務経験が必要です。1級建築の「第一次・第二次検定」の申込は2月末締切と早いので注意してください。
1級土木を持っていれば、建築一式工事の監理技術者になれますか?
なれません。国土交通省の「配置技術者となり得る国家資格等一覧」で、1級土木施工管理技士は建築一式工事の対象になっていません。同じように、1級建築施工管理技士は土木一式工事の対象外です。
土木の現場経験で1級建築の第二次検定を受けられますか?
土木一式工事の経験は、1級建築の実務経験として認められません。ただし、とび・土工・コンクリート、鋼構造物、塗装、解体など、建築の対象工事種別に入る工事で受注・発注された経験であれば、申請できる場合があります。具体的な工事が該当するかは、建設業振興基金の受検の手引で確認し、迷う場合は試験機関に問い合わせてください。
両方持つと、会社の経審の点数は2倍になりますか?
単純に2倍にはなりません。経審では技術職員1人を2業種まで数えられます。1級土木だけでも土木系の2業種で数えられますが、両方持っていれば「土木一式+建築一式」のように、2つの一式工事で数えられるようになります。会社にとってのメリットは、受けている業種の組み合わせによって変わります。
まとめ
- 1級土木と1級建築のどちらを先に取るかは、「いま担当している工事」と「5年後にいたい会社・業種」で決める
- 土木一式は1級土木だけ、建築一式は1級建築だけが監理技術者の対象。共通するのは、とび・土工・コンクリート、石、鋼構造物、塗装、解体の5業種
- 令和7年度の第二次検定の合格率は、1級土木38.9%、1級建築39.0%でほぼ同じ。合格率で選ぶ意味は小さい
- 試験機関と試験日が別なので、第一次検定は同じ年に両方受けられる。1級建築の「第一次・第二次検定」は申込締切が2月末と早い
- 2つ目の第二次検定には、その種目に対応する工事の実務経験が必要。並行して担当した期間は従事割合で振り分ける
- 経審では1人2業種まで。両方持つと、土木一式と建築一式の両方で数えられる
まずは自分の受検資格がいつそろうかを、何年で取れるかの早見表で確認してみてください。土木から受ける人は、1級土木 第一次検定の勉強法から準備を始めるとスムーズです。
資格を生かせる職場を探したい人へ:建築転職は、建設業に特化した転職支援サービスです。いまの資格と経験で、どんな業種・規模の会社が選べるかを相談できます。
参考資料
- 全国建設研修センター「令和8年度 1級土木施工管理技術検定『第一次検定』の合格者の発表について」
- 全国建設研修センター「令和7年度 1級土木施工管理技術検定『第二次検定』の合格者の発表について」
- 全国建設研修センター「1級土木施工管理技術検定」(令和8年度の日程・受検資格)
- 全国建設研修センター「令和8年度 1級土木施工管理技術検定 受検の手引(第二次検定・新受検資格)」
- 建設業振興基金「令和8年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 実施結果」
- 建設業振興基金「令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第二次検定 実施結果」
- 建設業振興基金「令和7年度 1級 試験地別実施状況」
- 建設業振興基金「令和8年度 建築および電気工事施工管理技術検定 実施日程」
- 建設業振興基金「1級建築施工管理技術検定」(申請受付期間)
- 建設業振興基金「令和8年度 1級建築・電気工事施工管理技術検定 新受検資格インターネット専用受検の手引」
- 国土交通省「建設業法における配置技術者となり得る国家資格等一覧」
- 青森県「経営事項審査申請の手引き」(令和8年4月)
