本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。試験の形式は全国建設研修センターが公開している問題と国土交通省の資料をもとに記載しており、報酬の有無によって内容を変えることはありません。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
2級土木施工管理技士の第二次検定で、合否を一番左右するのが問題1の経験記述です。工事概要を書き漏らしただけで不合格になるうえ、2024年度からは2つのテーマを両方書く形に変わりました。
この記事では、1級土木施工管理技士で、ゼネコンの施工管理を約10年経験した運営者が、2級土木の経験記述の形式、工事概要の書き方、2つのテーマの組み立て方、試験までにやっておくことを整理します。例文の丸写しではなく、自分の工事で書き切るための準備の手順です。
この記事の要点
- 2024年度から、問題1は2つのテーマを両方書く形。2024年度は品質管理と工程管理、2025年度は安全管理と工程管理だった
- 問題文の注意書きでは、工事概要の書き漏れや、設問と違う内容を書くと不合格。経験していない工事を書くと失格
- 書く工事を1件決め、「現場の条件 → 課題 → 検討・対策 → 結果」の材料をそろえておけば、どのテーマが出ても組み立て直せる
- 2026年度の第二次検定は10月25日(日)、合格発表は2027年2月3日
2級土木の第二次検定は10月25日(日)です。経験記述は自分では書き漏れに気づきにくいため、第三者に見てもらう手段があるかを早めに確認しておきましょう。講座の内容と料金は次のリンクから確認できます。
2級土木の講座内容と料金を確認する
この記事の対象読者
2級土木施工管理技術検定の第二次検定(種別「土木」)を受ける方、来年以降に受ける予定の方を想定しています。種別「鋼構造物塗装」「薬液注入」は工事概要の項目が違うため、最後に補足します。記載内容は2026年10月3日時点の公表資料にもとづきます。
2級土木の第二次検定はこういう試験
| 項目 | 内容(2025年度の実績) |
|---|---|
| 問題数 | 全9問。問題1〜5は必須、問題6・7から1問、問題8・9から1問を選んで、計7問を解答 |
| 問題1(経験記述) | 工事概要+2テーマ(2025年度は安全管理と工程管理) |
| 試験時間 | 14時00分〜16時00分(2026年度の受検の手引) |
| 合格基準 | 得点の60%以上 |
| 合格率 | 2024年度35.3%、2025年度53.7% |
2025年度の問題2〜9は、品質管理の用語、工程表の特徴、盛土、コンクリートの用語といった必須問題と、盛土の締固め管理、レディーミクストコンクリートの受入検査、移動式クレーン、擁壁の工程表といった選択問題でした。選択問題は指定数を超えて解答すると減点されるので、選んだ番号を必ず確認してください。
問題1(経験記述)の形式:2024年度から変わった
2023年度までは、示された2つのテーマから1つを選んで書く形でした(2023年度は安全管理または工程管理)。2024年度からは、2つのテーマを指定され、同じ工事について両方を書く形になっています。
| 年度 | 設問1 | 設問2 |
|---|---|---|
| 2024年度 | 品質管理:(1)具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題/(2)検討した項目とその対応処置 | 工程管理:(1)施工条件や現場周辺の状況の観点から、工程管理上留意した事項/(2)講じた対策とその理由 |
| 2025年度 | 安全管理:(1)具体的な現場状況と特に留意した安全管理上の技術的課題/(2)(1)の課題を解決するために検討した項目とその対応処置 | 工程管理:(1)施工条件や現場周辺の状況の観点から、工程管理上留意した事項/(2)(1)の留意事項に対して講じた対策とその理由 |
資格学校の解説では、記述欄は各7行とされています。1行に書ける量は思ったより少ないので、1欄7行に収まる長さで、試験と同じように手で書く練習が必要です。
2年続けて工程管理が出ていますが、2026年度も同じテーマとは限りません。国土交通省は第二次検定の見直しについて「自身の経験に基づかない解答を防ぐ観点」から設問を見直すと公表しています。テーマを予想して1つだけ準備するのではなく、品質・安全・工程のどれでも書ける材料を、同じ工事でそろえておくのが安全です。
不合格・失格になる書き方(問題文の注意書き)
全国建設研修センターが公開している2025年度の問題には、問題1について次の注意書きがあります。
- あなたが経験した工事でないことが判明した場合は、失格
- 工事概要の解答が無記載または記述漏れがある場合は、不合格
- 設問の解答が無記載、または設問で求められている内容以外の記述の場合も、不合格
つまり、工事概要の5項目を1つでも空けたり、「安全管理」を問われているのに品質の話を書いたりすると、ほかの問題がどれだけできていても合格できません。問題1は「うまく書く」より先に「漏れなく、問われたことを書く」ことが最優先です。
工事概要の書き方
2025年度の問題(種別「土木」)で記入を求められたのは次の項目です。
| 項目 | 書くときの注意 |
|---|---|
| (1) 工事名 | 契約書類どおりの正式な工事名を書く。「道路工事」のような一般名詞だけにしない |
| (2) 工事現場における施工管理上のあなたの立場 | 現場代理人、主任技術者、工事主任、現場監督など、実際の立場を書く |
| (3)① 発注者名 | 所属会社が二次下請の場合は一次下請業者名、発注機関の所属なら所属機関名(問題文の注意書き) |
| (3)② 工事場所 | 都道府県・市区町村まで具体的に |
| (3)③ 工期 | 年月日まで書く。本文に出てくる時期と矛盾させない |
| (3)④ 主な工種 | 本文で扱う工種を必ず含める |
| (3)⑤ 施工量 | 数量と単位を書く(延長、面積、体積、本数など) |
工事名・発注者・工期・数量は、記憶ではなく契約書類や施工計画書で確認してから書いてください。工事概要と本文の数字や工種が食い違うと、「本当にその工事を経験したのか」を疑われる原因になります。
書く工事の選び方
- 土木工事であること:受検の手引の実務経験の基準では、ビル・マンション等の建築工事、造園工事、機械器具設置工事などは土木の実務経験として認められていません。経験記述でもこれらの工事は避けてください。
- 自分が施工管理に関わった工事であること:単なる作業や現場事務だけの経験ではなく、工程・品質・安全の管理に関わった工事を選びます。
- 材料が多い工事を選ぶ:現場の条件(地盤、交通、近接する構造物、天候など)が多く、課題と対策がはっきりしていた工事のほうが書きやすくなります。資格学校の多くは、工期が短すぎる小規模な工事は避け、ある程度の規模の工事を選ぶよう勧めています(公式の要件ではありません)。
2つのテーマを同じ工事で書く組み立て方
どのテーマでも、骨組みは同じです。
- 現場の条件:その現場だけの事情(例:交通量の多い道路に面していた、地下水位が高かった、雨期と重なっていた、近くに住宅や既設構造物があった)
- 技術的課題(留意事項):その条件のせいで、何を確保する必要があったか
- 検討・対策:何を比べて、何をしたか。数字(回数、時間、距離、管理値など)を入れる
- 結果・理由:その対策で何が守られたか、なぜその対策を選んだか
2024年度以降の2級は、設問1(品質または安全)と設問2(工程)で聞き方が違う点に注意してください。設問1は「技術的課題」と「検討した項目と対応処置」を、設問2は「施工条件や現場周辺の状況から留意した事項」と「講じた対策とその理由」を聞いています。設問2では、対策を書くだけでなく「なぜその対策にしたのか」まで書く必要があります。
テーマ別に集めておく材料
| テーマ | 現場で集める材料の例 |
|---|---|
| 品質管理 | 品質を落としやすかった条件(気温、降雨、材料、地盤)、管理した項目と頻度、試験・検査の結果、基準値との比較 |
| 安全管理 | 危険が生じやすかった条件(重機と作業員の動線、第三者の通行、高所・開口部、近接作業)、立入禁止措置や誘導の方法、作業手順の変更点 |
| 工程管理 | 工程に響いた条件(天候、交通規制の時間帯、関係機関との協議、材料の納期、他工事との取り合い)、工程表の組み替えや作業班の増減、短縮できた日数 |
同じ工事の中で、品質・安全・工程それぞれに別の出来事を1つずつ用意しておくと、同じ話を2回書く失敗を防げます。資格学校の添削例では、安全管理で「交通誘導員を配置した」だけの記述は評価されにくいとされています。誘導員の配置そのものより、その現場の条件に合わせて何を工夫したかを書いてください。
文章の骨組み(穴埋めで使える型)
(1) 現場状況と技術的課題
本工事は、[現場の条件]の箇所で[工種]を施工する工事であった。[条件]のため、[起こりそうだった問題]が懸念された。このため、[確保すべきこと]が技術的課題であった。
(2) 検討した項目と対応処置
[課題]を解決するため、[検討した項目]について検討した。その結果、[対応処置。数字を入れる]を実施した。
この型に、自分の工事の言葉と数字を入れていきます。型を埋めたら、現場を知らない人に読んでもらい、状況が目に浮かぶかを確かめてください。
試験までにやること(直前期のチェックリスト)
- 使う工事を1件に決め、工事概要の5項目を書類で確認する
- 品質・安全・工程の3テーマで、それぞれ別の出来事の下書きを作る(2テーマ指定でも、どの組み合わせが出ても対応できる)
- 各欄7行に収まるよう削る。一文を短く、「〜である」調にそろえる
- 手書きで時間を計って書く。問題1に時間を使いすぎると、ほかの問題が終わらない
- 人に読んでもらう。上司や資格を持っている先輩、それが難しければ添削サービスを使う
- 問題2〜9は過去問で手を動かす。用語の穴埋めと、工程表・施工管理の記述は書いて覚える
現場の仕事をしながら一人で書いて一人で直すのは、想像以上に時間がかかります。施工管理技士専門の通信講座「独学サポート事務局」(株式会社ディーラーニング)は、2級土木にも対応しており、受講者の工事経験をもとにした経験記述の作成・添削指導を受けられます。
2級土木の講座内容と料金を確認する
添削を受けた文章でも、本番は自分の手で書きます。中身を自分の現場の言葉で説明できるところまで直しておかないと、想定と違うテーマや聞き方が出たときに書けなくなります。資格学校の多くも、例文の丸写しは採点者に分かり、最悪の場合は失格になりうると注意しています。
種別「鋼構造物塗装」「薬液注入」の場合
2025年度の問題では、種別ごとに工事概要の項目が異なります。鋼構造物塗装は「塗装を行った対象物」「塗料の種類」「塗装面積」、薬液注入は「薬液注入の目的」「注入方式」「注入量」などを書く形でした。設問は土木と同じく安全管理と工程管理でした。受検する種別の過去問で、工事概要の項目を必ず確認してください。
よくある質問
民間工事でも書けますか
書けます。問題文は「あなたが経験した土木工事」としており、公共工事に限っていません。ただし土木工事であること、自分が施工管理に関わったことが前提です。
下請の立場で関わった工事でもいいですか
書けます。問題文の注意書きでは、所属会社が二次下請の場合は「発注者名」に一次下請業者名を書くよう示されています。立場は実際のとおりに書いてください。
2つのテーマで別々の工事を書いてもいいですか
問題文は、設問1・設問2とも「工事概要に記述した工事」について書くよう求めています。工事は1件で、その中の別の出来事を書くと考えてください。
まとめ
- 2級土木の経験記述は、2024年度から2テーマを両方書く形。2025年度は安全管理と工程管理
- 工事概要の書き漏れ、問われた内容以外の記述は不合格。経験していない工事は失格
- 工事は1件に決め、品質・安全・工程それぞれに別の出来事を用意する
- 設問2(工程)は「留意事項」と「対策とその理由」。理由まで書く
- 各欄7行に収まる長さで、手書きで時間を計って練習する
受検資格や試験日程、合格率などの全体像は土木施工管理技士の取り方|1級・2級の違いと新しい受検資格・合格率・勉強の順番にまとめています。1級を目指す方は、形式が異なるため1級土木施工管理技士の経験記述の書き方を参考にしてください。

