1級土木施工管理技士 第一次検定の勉強法|出題構成と合格基準、応用能力の足切り対策

夜に自宅で過去問題集とマークシートを使って第一次検定の勉強をする土木技術者のイメージ

本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。試験の構成と合格基準は全国建設研修センターの公表資料をもとに記載しており、報酬の有無によって内容を変えることはありません。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

1級土木施工管理技士の第一次検定は、2026年度の合格率が49.8%。2人に1人は受かる試験ですが、総得点が足りていても「施工管理法(応用能力)」で足切りになる仕組みがあり、ここで落とす人が出ます。

この記事では、1級土木施工管理技士で、ゼネコンの施工管理を約10年経験した運営者が、第一次検定の問題の構成、どこで点を取りどこを捨てるか、働きながら受かる勉強の順番を整理します。

この記事の要点

  • 全101問のうち70問を解答する。午前の問題Aは66問中35問、午後の問題Bは35問すべて必須
  • 合格は70問中42問以上の正解、かつ応用能力15問中9問以上の正解。両方そろわないと不合格
  • 2024年度から工学基礎(土質・構造力学・水理)の5問が必須で加わった
  • 勉強は過去問が中心。応用能力 → 午後の施工管理法 → 午前の選択問題の順に固める

第一次検定は過去問の繰り返しが中心で、独学でも十分に合格を狙えます。苦手な分野だけ講座で補う、第二次検定の経験記述まで見すえて講座を選ぶ、といった使い方もあるので、内容と料金を一度確認しておくと判断しやすくなります。

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目次

この記事の対象読者

1級土木施工管理技術検定の第一次検定を受ける予定の方を想定しています。2024年度から、第一次検定は受検する年度の末日時点で19歳以上なら学歴・実務経験を問わず受けられるようになりました。受検資格や日程の全体像は土木施工管理技士の取り方にまとめています。記載内容は2026年10月3日時点の公表資料にもとづきます。

第一次検定の構成(2024年度以降)

試験は午前(問題A、10時00分〜12時30分)と午後(問題B、13時45分〜15時45分)に分かれます。

区分 分野(問題番号) 出題 解答
問題A
午前
工学基礎(1〜5) 5 5・必須
土木一般(6〜20) 15 12・選択
専門土木(21〜54) 34 10・選択
法規(55〜66) 12 8・選択
問題B
午後
共通工学(1〜4) 4 4・必須
施工管理法(5〜20) 16 16・必須
応用能力(21〜35) 15 15・必須
合計 101 70

※解答する70問の内訳は必須40問・選択30問。分野の名称と問題数は2026年度の問題冊子と資格学校の総評によります。解答はマークシートの四肢択一です。

選択問題は、指定された数を超えて解答すると減点されます。たとえば土木一般で13問にマークすると減点です。本番は解く問題を決めたら、マークした数を必ず数えてください。

2024年度に何が変わったか

2024年度の改正で、午前の問題Aに工学基礎(土質工学・構造力学・水理学)の5問が必須として加わりました。出題数は61問から66問に、解答数は30問から35問に増え、合格ラインも39問から42問に上がっています。午後の問題B(35問すべて必須、うち応用能力15問)は変わっていません。

合格基準:2つの条件を両方満たす

全国建設研修センターが公表している2026年度の合格基準は次のとおりです。

  • 解答する70問(必須40問、選択30問)のうち、60%以上(42問以上)の正解
  • かつ、施工管理法(応用能力)の15問のうち、60%以上(9問以上)の正解

2026年度は受検者50,012人のうち24,927人が合格し、合格率は49.8%でした(2025年度は43.1%)。合格基準は試験の実施状況によって変更される可能性があると国土交通省は注記しています。

点の取り方:どこで稼いで、どこを守るか

1. 応用能力(15問・9問以上が必要)を最優先にする

総得点で42問を超えても、応用能力で9問に届かなければ不合格です。応用能力は工程・品質・安全・建設機械などの施工管理の知識を、現場の場面に当てはめて判断する問題です。資格学校の総評では、「適当なものの数」や「適当なものをすべてあげている組合せ」を選ぶ形式が難しいと指摘されています。1つの選択肢を見落とすと正解にならないため、過去問で、なぜその文が正しいか・誤っているかを1文ずつ説明できるまで繰り返してください。

2. 午後の施工管理法(16問・必須)で稼ぐ

共通工学4問と施工管理法16問は全問必須で、出題範囲が比較的はっきりしています。安全管理の比重が大きい年もあります。工程表の種類、品質管理図、安全衛生法の規定など、過去問で同じ論点が繰り返し出るところは確実に取ります。

3. 午前の選択問題は「解く分野」を先に決める

  • 土木一般(15問から12問):土工・コンクリート・基礎工。ほぼ全問解く前提で、苦手な3問を捨てる
  • 専門土木(34問から10問):構造物、河川、砂防、道路・舗装、ダム、トンネル、海岸・港湾、鉄道、地下構造物、上下水道など。自分が経験した工種と、過去問で解き慣れた分野から10問を選ぶ。全分野を勉強する必要はない
  • 法規(12問から8問):労働基準法、労働安全衛生法、建設業法、道路関係法、河川法、建築基準法、火薬類取締法、騒音・振動規制法、港則法など。過去問ベースの出題が多い分野で、得点源にしやすい

4. 工学基礎(5問・必須)は深追いしない

2024年度に加わった工学基礎は、資格学校の総評でも「過去問になかった内容が出た」「難しい」と評価が分かれています。5問すべて必須ですが、42問の中の5問です。土の締固め、土質試験、梁の反力、水理の基本など、過去問で出た論点だけを押さえ、ほかの分野で点を積み上げるほうが効率的です。

働きながら受かる勉強の順番

2026年度の1級土木の第一次検定は、申込が3月23日〜4月6日、試験が7月5日(日)でした。2027年度の日程は未公表ですが、例年どおりなら試験は7月上旬です。

  1. 年明け〜申込まで:受検資格と申込期間を確認する。過去問を1年分、時間を計って解き、今の実力と苦手分野を知る
  2. 申込後〜5月:応用能力と施工管理法を過去問で回す。資格学校の講評では過去問8年分程度を繰り返す勧めもある。間違えた選択肢は理由をノートに書く
  3. 5月〜6月:午前の選択問題で、解く分野を決めて仕上げる。法規は条文の数字(日数・人数・高さ・期間など)を表にまとめて覚える
  4. 直前2〜3週間:本番と同じ時間割(午前2時間30分・午後2時間)で過去問を通しで解く。マーク数の確認まで本番どおりに
  5. 並行して:第二次検定の経験記述の材料集めを始める。第一次の合格発表(2026年度は8月13日)から第二次(10月上旬)までは短い

第一次と第二次を同じ年に受ける場合、第二次の経験記述の準備は第一次の勉強と並行して進める必要があります。経験記述の書き方は1級土木の経験記述の書き方で解説しています。

独学か、講座か

第一次検定は過去問が中心の試験で、独学で合格する人も多くいます。一方、第二次の経験記述は自分で書いて自分で直すのが難しいため、第一次は独学、経験記述だけ添削を使うという組み合わせも現実的です。施工管理技士専門の通信講座「独学サポート事務局」(株式会社ディーラーニング)は1級土木に対応しており、経験記述の作成・添削指導を受けられます。

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よくある質問

第一次検定だけ受ける意味はありますか

あります。第一次に合格すると「1級技士補」を名乗れ、主任技術者の資格がある人なら監理技術者補佐として現場に入れます(経審では4点)。条件と使い方は1級技士補とはで解説しています。第二次の受検に必要な実務経験も、第一次の合格後から数えます。

過去問は何年分やればいいですか

公式の目安はありません。資格学校の講評には8年分程度を繰り返し解くよう勧めるものがあります。ただし2024年度に工学基礎が加わったため、2023年度以前の過去問にはこの分野がない点に注意してください。

専門土木は全部勉強しないといけませんか

34問から10問を選ぶ形式なので、全分野を勉強する必要はありません。自分の経験した工種と、過去問で解き慣れた分野に絞ってください。ただし年によって解きやすい分野が変わるため、候補は12〜15問分ほど用意しておくと安心です。

まとめ

  • 全101問中70問を解答。午前は66問中35問、午後は35問すべて必須
  • 合格は42問以上、かつ応用能力15問中9問以上。応用能力の足切りに注意
  • 2024年度から工学基礎5問が必須。深追いせず、過去問の論点だけ押さえる
  • 選択問題は解答数の超過で減点。マーク数を必ず数える
  • 応用能力 → 午後の施工管理法 → 午前の選択問題の順で固め、経験記述の準備も並行する

参考資料

  • 一般財団法人全国建設研修センター「令和8年度 1級土木施工管理技術検定 第一次検定 合格者の発表」 資料
  • 一般財団法人全国建設研修センター「令和8年度 1級土木施工管理技術検定 第一次検定 受検の手引」 PDF
  • 一般財団法人全国建設研修センター「令和6年度からの技術検定の見直し(土木)」 資料
  • 国土交通省「技術検定の合格基準」 資料
  • 日本建設情報センター(CIC)「1級土木施工管理技士 第一次検定 総評」 ページ
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この記事を書いた人

Construct Review 運営者・編集責任者。1級土木施工管理技士。ゼネコンで約10年、施工管理に従事。現場で見てきたことをもとに、施工管理技士の受検、転職とキャリア、一人親方と建設会社のお金、現場のDXツールを解説しています。実際に使っていない製品・サービスは、その旨を明記したうえで公開情報をもとに書いています。

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